好きを私にください。
「お願いだから。」


目で訴えてみる。


「…ダメだ。」

「…なんで?」

「和樹に教えるなって頼まれてる。」

「…なんでっ…。」


あたし、本当に先生に嫌われちゃったのかな。

あがいても、ダメなのかな。


「ゴメンな、明海…。」


お兄ちゃんはそう言うと、部屋を出て行った…。


「っ…。」


ダメなの?
ねぇ…先生、先生はあたしが嫌いになっちゃったの?


なんで塾お休みするの??


先生…。


会いたいよ。






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