好きを私にください。
入院してることにもなんで

教えてくれたことにもなんで


全部に、なんで。


「癌で、入院してる。」

「が、ん…!?」


嘘っ。

足ががくがくと震えだす。


何ソレ!!なんで…教えてくれなかったの?


あたしは気付けば、走り出していた。


○×病院は、ここから走って15分とか20分とか…そんな距離にある所。

ヤダヤダヤダっ…先生、死んじゃったりしないよね!?


とにかく、必死に走った。


自分でも驚くくらい速くて、

体力もないくせに全然疲れもしなくて…。


本当に必死に走った。






「すいませんっ!」


病院に駆け込んで、受付のナースさんに声をかける。

きっと結構な勢いで、しかもなかなか怪しいと思う…。


「あの、高里 和樹が入院していると思うんですけど…。」


なんだか、変な感じ。

家族でも、何でも無いのに。


「何号室ですか…??」


息が切れて、ゼイゼイいってる…。


「どういうご関係ですか?」


すごく怪しい目で見られてるよ…。


「…あたしは…」


生徒?なんだろう。

…分かんないけど
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