好きを私にください。
「っ…そんなの、先生の側にいたっていなくたって、どっちだって泣いたよ!!!」


バカ…。


「変なとこばっか気にしてないでよぉ~!」


バカすぎだよ、先生ぇ…。


「明海、おいで。」


先生がベッドに横になった状態でそんなことを言うもんだから、あたしは思わずドキッとした。


「先生ぇえ~。」


あたしはもう大泣きしながら先生に抱きついた。


「本っ当に泣き虫だよね~、明海。」

「泣き虫でいいもん…。先生の彼女はあたしだもん…!」


なんて泣いてるから先生はクッと小さく笑って


「はいはい。」


と言って、あたしの頭をポンポンっとした。


「そういえば、手術っていつなの??」

「ん?明日。」


あっ…


「明日ぁあ!?」

「そぅ。あ、でもお前はちゃんと学校行けよ。」


明日学校だったっけぇ~???


「やっ、やだやだやだ!!あたし手術終わるの待つ!!!」


と言うと、先生は、はぁああああ~と特大サイズのため息を吐いた。


「それも予想してアンタには言いたくなかったの!!」

「ゔっ。」

「まだ公立の入試終わってないんでしょ!?」

「…はぃ。」

「ったく…。」


確かに、あたし…勉強どころじゃなくなってたかも…。


「ちゃんと頑張れよな??」

「う、うん…。」

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