好きを私にください。
「…ねぇ、菅田。」

「ん…??」



「…別れよっか。」




…え??


思わず持田に言われたことを頭の中でリピートする。


「わ、別れる??」

「そうだけど??」


えぇっと…願ってもない話だけど…


「なんで…??」


随分といきなりだし…タイミングよすぎやしません??


「…あ、ぁ~…だってお前受験だし…。」

「持田…。」

「とにかく!!急で悪いんだけど…別れよ…?」

「う、うん…。」


なんて申し訳ないうえに…なんというか…。


「ほら、行けよ。」

「えっ。」

「呼んでる奴いたし。」

「じ、じゃあ…行くね…??」

「おぅ。」


あたしはその声を背に、その場を離れた。

< 326 / 350 >

この作品をシェア

pagetop