好きを私にください。
・。+* 明海 *+。・


「先生~!!!」


先生の病室に飛び込んで行ったあたし。

でも


「あ、明海ちゃん…。」

「佑実さん!?」


病室には佑実さんしかいなかった。


「あれっ、先生は!?」

「まだ手術中よ…。」

「…。」


そんな長くかかるような手術じゃないって…

あたしがここに来るまでには終わるような手術だからって言ったよね、先生??


「どう、して…。」

「手術での出血がね、予想以上に多いらしいの。」

「っ…。」


嘘…。


「だから、少し時間がかかってる。」

「大丈夫だよねッ!?」


先生、いつも余裕ぶっこいてるもん!!!

大丈夫…だよ…ね…??


「分からない…。」


先生…。


「先生っ…。」


泣いちゃいけない…泣いちゃ…。


「手術室は…どこ??」

「…今ご家族の方がいるわ。妹さんも…。」

「…。」

「そこに行きたいの??」


行きたい…。

臆病者のあたしだけど、先生が関わってるんだもん、勇気も出ちゃうよ。
< 328 / 350 >

この作品をシェア

pagetop