好きを私にください。
-卒塾パーティーの日…


「こんにちわ~♪」

「おぅ、こんにちわぁ!!」


塾に入って辺りを見回して


あれ、先生がいない…。


「ねぇ、高ちゃんは??」

「あれ、知らない?」

「え…?」


な、何を…??


「高里先生ね、異動になったんだよ。」

「…!!!」


い、異動…??


「ど、どこに!?」

「それは言えないなー。」

「なんで!?」

「なんでもー。」


…じゃあもう先生に、会えないの??


「今日は…来ないの??」

「なんかその関係で忙しいからって。」

「そっか…。」


即行先生にメールした。


『異動になったって本当??卒塾来ないの??』


返信は、卒塾パーティーが終わる頃に来た。


『うん。行かない』


…それ以来、どうしていいか分からなくて、メールも電話もろくにしてない。



ねぇ、先生?

本当はね、また会えるなんて自信ないの。
もう会えない気がしてたまらないの。


最後くらい、会いたいよ。
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