好きを私にください。
Lesson11 幸せ
-チュンチュン…
すずめの鳴き声がする。
田舎だからうるさいんだ、そういうの。
やっぱり、都会とは違う。
「明海ー、遅刻するわよー!!!」
「はぁいッ。」
学校も始まって、あたしの毎日は少しずつ忙しくなってる。
「行って来まぁす!!」
バスに乗って片道1時間。その間に、埼玉の友達とメールをするのが日課。
ちなみに、あたしの仲良い子は皆第一志望合格。
あたしも、念願の第一志望校に見事合格。
「おはよ、明海!」
「おはよー!!」
…高校の側に、塾があるんだ。
あたしが埼玉で通ってたのと同じ塾。
埼玉のみでの展開だったその塾だけど、今年の4月から全国展開にするんだとか。
で、新潟にもできたらしい。
いきなりそんな田舎に作らなくてもって感じだけどね。
やっぱりあたしの側にはあの塾があって、あたしはあの塾の名前を目にする。
あたしにとってあの塾は、すっごく大切な物で…
運命的な物らしい。
空を見上げて、あなたに届くよう思う。
先生、元気??
あたしは元気だよ。
今、先生はどこにいるのかな???
そこはどうですか??
新潟の4月はまだ寒いよ。
新しい地にも、まだ馴染めてなくて…大変だけど、ここでちゃんと頑張って行くよ。
ねぇ、先生。
メールも電話もしてないけど、あたしは先生の彼女だよ。
先生がどう思っていようと、あたしはずっとそう思ってるからね??