好きを私にください。
え゙っ…あたし1人!?


「んじゃ菅田さん1人ね~。」

「あたし手ぇ挙げてない!!」

「挙げてなくてもそれだけ真っ赤なら十分です。」


あたしの解答を見て言う先生。

…確かにね。


「全滅者は居残り~。」

「はっ!!?!?」


てことは…先生との個別授業!?


「ヤダァ!!!」


って言って机に突っ伏す。


本当は、嬉しくてニヤけた顔を隠すため。

うふふ…♪


「んじゃこれで授業終わりー。」


授業が終わった。それから休み時間を挟んで、またいくつか授業があった。


授業も全部終わり、これからあたしのHappy Timeだ☆


「んじゃ理科室行くよ~。」


って高里先生が迎えに来てくれた。

理科室ってのは、正確には理科準備室。


理科関係の教材がいっぱい置いてあるんだ。
別に、高里先生だけの部屋ってわけじゃない。


「ん…。」


荷物をまとめてカバンに突っ込むと、ひょいっとカバンを持ち上げられた。


「うわ、重っ。何入れてんの?」

「…別に、特には何も入れてないよ!?」


こんなのも、高里先生の優しさ。

あたし、こんな風なちょっとした優しさも大好き。


「何?めっちゃテンション低くなったじゃん。」


って笑う先生。


「理科嫌いだもん。」


あと、緊張してテンションが低めってのもあるよね。

この居残りの希望は先生と2人きりってこと。
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