好きを私にください。
「結構気まずくね?辞めた側としては。」


…確かに、そうかも…ね。


「だから、俺はあえて探さなかったんだ。」

「…ふぅ~ん、そっか。」


お兄ちゃんて、結構いい奴なんだね…。


「でもま、俺に感謝しろよ!」

「へ?」

「俺のおかげで話題増えたし、いろいろ情報も入手できただろ!!」

「うん、ありがと、お兄ちゃん!」


こんなにお兄ちゃんがいてくれてよかった事は無いかもしれない。
…ちょっと失礼すぎか。

ま、何はともあれ、よかった!!


…そう言えば。


「ね、お兄ちゃん。」

「ん?」

「先生の彼女とかって聞いた事ある?」

「和樹の彼女?」

「うん。」


今の彼女、結構長いみたいなんだよね。

高校生時代からって噂もあるくらいだし。


「あ~…今も続いてっかは分かんねぇけど…一応知ってはいる。」

「…い、いつからなの?」

「アイツが高…2だったかなぁ。」


長長長!!

高2って…16か17でしょ!?
で今…22か23でしょ!?…5、6年…?!


…うわぁ、あたしが入る好きなんか無いじゃん。

ただでさえ論外なのに…。


「彼女、中2だったか中3だったかでね。幼なじみみたいだった。」


…完璧なアレだよね、よくあるやつ。

何、それ。あたし、終わってんじゃん…。


「…上手くいってたのかな。」

「じゃねーの?」


…この兄貴はっ…!!


「今も続いてるみたいだよ、先生とその彼女さん。」

「…はっ!?長くね!?」
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