好きを私にください。
「ゴメン、兄ちゃんが悪かった。」


って言ってポンッて頭の上に手を置くお兄ちゃん。


「ううん、大丈夫。ゴメンね、お兄ちゃん。」


…切ないよ。

だって、叶わないんでしょ?この恋。


相手は彼女もちで、先生で、年上で。

あたしに何ができるって言うの?


あたしにどうしろって言うの?


好きすぎて苦しいよ…。


「あ、明日、学校だろ?」


お兄ちゃんの言葉に反応する。


学校かぁ…。行きたくないなぁ。


何かあると一方に集中しちゃうあたしの癖。

先生の事に集中してたから、学校の事なんか気にして無かったや。


…なんか、もうどうでもいいかも。


舞佳と真菜との関係がどうでもいいってわけじゃないけど、
正直、先生の事を進展させたい気がする。

だって、どっちも頑張ってどうにかなるような問題?


どっちも相手の気持ちが絡んでくるんだもん、少し時期を置いた方がいい、きっと…。


あたしはしばらく真菜と舞佳とは距離を置く事にした。

あたしも、ゆっくり考えたいし。
それに、このままいい方に転ぶ気がしないから。



「大丈夫だよ、お兄ちゃん!先生の事想いながら乗り切るっ☆」


実際、難しいだろうけど。

でも、あたし、頑張るよ。


塾長も頼っちゃったわけだし。


自分でも頑張らないと。



塾長に相談して以来、心が軽くなった。

誰かに話を聞いてもらうのって大事だね。
明日も頑張ろう!!
< 59 / 350 >

この作品をシェア

pagetop