好きを私にください。
ねぇ、先生。

どんな状況でもね、心臓はドキドキしてるよ。


「んじゃ、始めますか。」


理科室に着くと、先生は自分の机に着いた。


何気、ちゃんと机もあるんだよね。

先生はもう1つ椅子を持ってきて、座るよう言った。


先生の机で、2人でお勉強。

ドキドキだ…。


「で、どこが分かんない?」

「ん~…全部?」

「…え、何?俺はどーすればいいの?」

「…知らなぁい。でも教えるの、相当大変だよ?」

「たく…。」


そこから、中1の内容から始まり、中3になってからの内容までを大まかにやった。


「アンタ、理科って得意な範囲無いの??」

「無いよ!あるわけないじゃん!!」

「はぁ…。アンタそんなんで高校どーすんの?」

「…他で頑張る。」

「アホっ!!理科は得点源だろーがっ!」


こういうときだけは先生っぽいよねぇ…。
普段はおじさんぽいのに。

腰痛い~とか肩痛い~とか言ってさ。


「だってぇ…。」


てか、眠いし!!


「先生、10分だけ休憩…。」

「ん?あぁ、いいよ。」


居残りを始めてから3時間。

時計は8時を指してた。


「やったッ♪」


あたしは先生の机に突っ伏した。

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