好きを私にください。
「お母さんに仕込まれてますから!?」

「んじゃ、よろしく~。」

「あ、飲み物、ジンジャーエールね!」

「はいはい。」


あたしは列から抜けると、席を探しに行った。

幸い、すぐに席は見つかって、あたしは席に座って先生を待った。
頬杖を付いて、考え事。

てか、黄昏中。


不意にある夢が思い出されて、また切なくなった。

そう言えば、あの夢…なんであんな切なかったんだろう。


あたし…?

あれは…病院だったような気がする。
病院?あたしほぼ無縁なのに。

ん~?


「菅田。」


そう言ってあたしの側に来たのは


「高ちゃん…。」

「何してんの?黄昏中?」

「まぁそんなとこ?」


あたしは姿勢を正しながら相槌を打った。


「片想い中?」


ニヤッて笑った先生。

…。


「聞き出すなんて、100年早いよ、高ちゃん!
ただ夢の事思い出してただけ。」

「夢…あぁ、さっきのか。」

「うん~…まぁいいや!!食べよ食べよ!」


先生はビックマック。

やっぱ男なんだね~、こんな幼いのに。
あ、失礼か。


「高ちゃん。」

「ん?」

「1週間後、楽しみにしてるね。」

「絶対ぇ勝つし。」

「そ、まぁ頑張ってね~。」


あたしは、自信がある。
先生に負けない自信。

…あたしが先生に負ける。

その時は、正々堂々、告白してやる。
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