好きを私にください。
家に帰ったら待ってましたと言わんばかりの顔をしたお兄ちゃんに捕まって、事情聴取を受けた。


「別に、やましいことも何も無いってば!」


何度言えば分かんだよ!!!


お兄ちゃんの部屋を出て、自分の部屋に行こうとすると


「明海。」


お母さんに呼ばれた。


「リビングに来て?」

「…分かった。」


お母さんが、すごく真剣な顔をしてたから、ただ事じゃないと思った。

ビングに行くと、ソファに座ったお母さんがいた。
あたしたちは食卓のイスに座ると、お母さんの方を向いた。


「…明海、話さなくちゃいけない事があるの。」

「…うん。」

「この間、血液検査と尿検査、したでしょ?」

「うん。」

「その時の結果なんだけど…。」


何か異常が見つかったんだ…。


「まず、貧血が見つかったの。」

「貧血くらい誰でもあんじゃん…。」

「まぁね。それと…。」

「…。」


きっと、こっちが本題だ。


「血尿と、たんぱくが、出てるって…。」


体中の力が抜け落ちた。

たんぱくが何かは分からないけど…血尿は分かる。


あたしの体、おかしいんだ…。なんかの病気…なの?
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