好きを私にください。
・。+* 和樹 *+。・


「こんばんわ~。」


おかしい。


「今日の休みは~…菅田さん?」


菅田さんが来ない。

さっきまであんな元気だったのに。
しかも無断欠席かよ…。

ちゃんと連絡入れろよ。
しかもこれじゃ賭けどころじゃねーし…。


バカ…俺の仕事増やすな。


それから授業をして、休み時間、電話をした。


『はい、菅田です。』

「もしもし。」


相手は菅田さんのお母さんみたいだ。


「菅田さんが来て無いんですけれど…。」

『あ、先生…スミマセン、無断欠席だなんて…。』

「いえ、菅田さんはお家に?」

『…本人は、ちゃんと塾に行くと出て行ったんですが…。』


マジかよ…。


「あの、お兄さんはいらっしゃいますか?」

『亮…でしょうか?』

「はい、スミマセン、お願いします。」

『ちょっとお待ちください。』


それから、亮が電話に出た。


「おい、亮。」

『なんだ?』

「菅田、来てない。」

『マジ!?アイツ塾行くっつって出てったのに…。
サンキュ、探してみるわ。』

「…なんかあったのか?」

『んあ~…ちょっとな。でもこれは、明海の問題だからな!
じゃあな!!』


そう言って一方的に電話を切った亮。

アイツ…最悪。気になるだけじゃん、コレ。


授業が終わったのは、9時半だった。
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