好きを私にください。
・。+* 明海 *+。・


あぁ~…言っちゃった。


風呂からあがって、宿題をしてる。
髪の毛から水が垂れそうでヤバい。


「はぁ…。」


もう、ダメだね…。


「っ…。」


石井アンの音楽が部屋中に流れてる。

あたしは上を向いて腕で顔を被いながら涙を堪えた。


もう、おしまい。

楽しかった…。

幸せだったよ…先生。


-ガチャッ


不意にドアが開いて、あたしは固まる。

きっとお兄ちゃんだ。


ヤダ、絶対何泣いてんだ~って。


「何泣いてんだ?」


ほら、ほらほらほら。

…て、あれ?


お兄ちゃん…。


あたしはそっと腕を退かした。


「…。」


あたしを見降ろす人は


「こんばんわ。」


って呑気に言った。


「なんで…。」


また、余裕な顔して、あたしの宿題を覗きこんで


「社会?俺の専門外じゃん。」


って言ったんだ。
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