あの時の僕たちへ
屋上についてすぐチャイムが鳴った。
「さぼっちゃおっかー。天気いいし屋上にいた方が気持ちいいしね。」
私はナツミに明るく声をかけた。
ナツミは黙ったままで
涙を拭ってた。
「ねぇなんで‥なんで私に隠してたの?」
私はちょっと引っかかってた事を
ナツミにきりだした。
「‥なにが?」
「ソーマとそんな関係にまで
発展してたって。」
「‥‥‥」
またしてもナツミは黙った。
「あたしに言いたくないの?」
私は少しイラついて
ナツミに聞いた。
「違うよ。言いたくないとかじゃなくて‥」
そう言いながらナツミは話しを続けた。
「体の関係は入学式が終わってすぐに始まったの。あたしは単純に嬉しくて早くレイに話したいと思ったよ。でもソーマが‥ソーマが
『誰にも言うな。レイにも言うなよ。言ったらお前とは切るから。』
って言われて。彼氏じゃないけど今の関係すらなくなるのが怖くて言えなかった。」
私は一瞬にして
ソーマに嫌悪感を抱いた。