不器用なシタゴコロ
vol.01

「…雨、だぁ…」





昨日は遅番。

遅番の時は家に着くのが午前2時くらい。

それからシャワー浴びたり。

あんまりゆっくりしてると。

時間が経つのはあっという間。

気付くと明け方だった、なんてことは珍しくなかったりする。





昨日は休みの前の日だったから。

気が緩んでたんだ。

壁に掛かってるモノクロなアナログ時計は。

既にお昼を少し過ぎた時刻をさしていた。





せっかくの休みなのに。

寝坊、なんて。

無駄に時間、半分使っちゃったよ。





ため息混じりに温かいベッドから出ると。

昨夜から閉められたままのカーテンを思いきり開けた。





そこには。

眩しい太陽とはかけ離れた。

重いグレーの空が。

静かに泣いていた。



 

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