不器用なシタゴコロ

「…んぅ…ッ」





息継ぎもままならないくらいのとーやクンからのキス。





唇をなぞっていた舌が。

酸素を取り込もうと作った僅かな隙間から入り込もうとする。





その時。





「…ヤベ…」





小さくそう呟いたとーやクンは唇を離し。

私は息苦しさから解放された。





その代わり、じゃないけど。

とーやクンは私の腰に腕をまわしたまま。

首元に顔を埋めた。





抱きしめられてるとーやクンの胸からは。

ドクドクドクドク、と。

心臓の動きが伝わってくる。



…私のドキドキも。

とーやクンに伝わってるんだろうな…。





恥ずかしさ半分。

とーやクンの胸に顔を埋めると。

とーやクンがため息混じりに呟いた。





「…これ以上したら、ココでヤッちゃいそ…」





え…?

“ヤる”って…。

“ココ”って…公園(ココ)?!





あまりにビックリなとーやクンの言葉に。

慌てて顔を上げた。



 

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