不器用なシタゴコロ

…あぁ、視線が痛い…。





「あのサプライズはなかなかよかったんじゃねぇの?」

「次は俺が歌うか?」

「歌いてぇならカラオケ行け」

「…何度もやったらサプライズじゃなくね?」





ミズキクン、ケイチャン、亮チャンは。

昨日のライブの話で盛り上がってる。





…楽しそう…。





一方、一番奥。

ミズキクンの隣であり。

とーやクンの前の席に座らされた私は。

目の前に座るとーやクンから。

突き刺さるような視線を受けていた。





帰りは車だから、と。

ウーロン茶を飲んでる私に。

怖いくらい真っ直ぐに見据えてくる視線。

しかも眉間にシワ寄ってるし。





どこが“緩んだバカ面”なのよ〜ッ!!

めっちゃ怖いんですけど!!

ミズキクンのバカァッ!!





「ねえ、ゆずチャン」





とーやクンの怖い顔に。

半泣きになりそうな私に。

ミズキクンがニッコリ微笑んだ。



 

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