不器用なシタゴコロ

『…は…ッ…』



息があがりそうなキスは止まることを知らず。

とーやクンの舌は。

口内で私の舌を絡めとるように攻め続ける。

…動きについていけない私は。

必要以上の攻撃を受けていた。





『…んッ…!!』

「…っと、危ね…」





腰の力が抜けて。

へたりこんだ瞬間。

とーやクンの腕が。

私を腰ごと抱き寄せた。





『…ハァ…ハァ…』





とーやクンに抱かれたまま。

肩で息をしている私とは対照的に。





「…ゴメン、でも…」





片腕で私を抱き寄せて。

頭の上では呼吸一つ乱さないとーやクンは。

言葉を続ける。





「…好きすぎて自分でもどうしたら伝わるのかわかんねぇ…」





とーやクンは。

腰にまわした腕に力を込めた。



 

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