不器用なシタゴコロ

部屋に入って。

ベッドに下ろされるなり。

とーやクンの指も、唇も。

私の全身に触れ始めた。





それはやがて。

私の身体に熱をもらたし。

快感を求めて攻め立てる。





『なん…ッ…』

「柚が…ッ…妬かすからッ…」

『妬、かせてなん、て…ッ…』

「…無意識、かよ…タチ悪ッ…」





意識が飛びそうになると。

動きは緩やかになり。

落ち着く前にまた動きを増してくる。





『…も、無理…』

「ダメ。イカせない」





首筋に、胸に、背中に、腰に。

数えきれないほど落とされた唇の感触は。

時折“チクリ”と痛みを与える。





『…とーやク…ッ…』

「そうやって、俺のコト欲しがって。
俺のコトだけ考えてなよ…ッ」





…とーやクンのその言葉を最後に。

意識が途切れた。



 

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