不器用なシタゴコロ

「…ん…?」





体が、ダルい…。

腰から下に力が入らないし…。





重い体を起こして周りを見渡すと。

部屋は暗く。

戸の隙間から薄ら光が入ってくる。

とーやクンはこの部屋にいないし。

リビングにいるのかな…。





ベッドの端に無造作に置かれた服を着ると。

ベッドから下りて。

そっと部屋の戸を開けた。





「…あ、起きた?」





リビングの明るさが眩しくて。

少し目を細めると。

リビングのソファーに寄りかかり。

パソコンをいじっているとーやクンがいる。





『あ、うん…』





なんか気恥ずかしくて。

目を合わせるのも躊躇してしまう。





「…おいで?」





部屋の入り口で立ったままの私に。

とーやクンは“ポンポン”と。

自分が座っている隣に来るように促した。



 

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