不器用なシタゴコロ

1年前。

どうしていいかわからなくなってた。





仕事ではﾁｰﾌに昇格したばかり。

上司との板ばさみをうまく消化できなくて、半ば投げ遣りになっていた。

ﾌﾟﾗｲﾍﾞｰﾄも…彼へのいろんな疑惑があった。

でも。

言葉にすることが怖くて、私の中はｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬだった。





そんな私を見て心配してくれる上司や同僚もいたのに。

その人たちすら信じることができずにいた。





“疑心暗鬼”“八方塞がり”

“何をどうしていいのかわからない”





どこを向いても出口なんか見えなくて。

頭を抱え、立ち止まり。

そこから歩きだせずにいた。





そんな時。

走らせていた車の中で。

なんの気なしに聴いてたｶｰﾗｼﾞｵから流れてきたﾌﾚｰｽﾞに。

ﾊｯとした。





…そのﾌﾚｰｽﾞに背中を押されたのか。

すごく楽になって。

私はまた歩きだすことができた。





それが“2sbB”の曲だったんだ。