不器用なシタゴコロ

「…それから2sbBのいろんな曲聴いて彼ら自身も好きになったけど。私にとってその曲が一番なんだ」





…って…。

なんで私、語っちゃってんの?!

かなり恥ずかしいんだけど!!

こんな、いきなり語られたって困るよね。





「ゴ、ゴメンね!!なんか語っちゃった」

「や、大丈夫デス…」





ヤバ…。

やっぱひかれた、よね。





口元を隠して窓の外を向いたとーやクンは。

言葉を続けた。





「自分達の作ったものが。誰かに共感してもらえたり、誰かの背中を押してたりするって…作る側にとって、これほど嬉しいことはないよ」





少しぶっきらぼうに吐かれたその言葉は。

熱く語ってしまった私をバカにしてるんじゃなくて。

呆れているでもなくて。

すごく温かい言葉だった。



 

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