金縛り天国




「相変わらずモテモテだね~」




からかって来る瑠衣。




「馬鹿じゃないの」




テキトーに返すあたし。




「てゆーか瑠衣の方がモテモテじゃん」




そう。




今こうやってしてる間だって


女子達の視線を感じる程に瑠衣はモテる。




「まぁ俺が良い男なのは知ってるけど(笑)
でも俺には音羽が1番だから♪」




ウィンクで悠々とかわすこの男…。




よくもまぁ頭にも無い薄っぺらい嘘を




平然と並べられるもんだ。




この時あたしは大事なものを


見落としてしまっていた。




あたしに向けられた3つの視線を…。




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