ミルクティー
ガッと鈍い叩かれた音はしたけど、あたしは全然痛くない。
恐る恐る目を開けてみると、そこには

「…霜月君」

霜月侑斗が居た。

「なっ…侑斗!?な、なんでここに居るのぉ~?」

いきなりキャラが変わったように甘い声を出す女子達。

「なんでって…お前達こそ、集団で莉緒嬢に何してんだよ」

霜月君が口が悪くなってる。
というか、右手はあたしを庇ったからか紫色に腫れている。

「し、霜月君…、手…痛い…でしょ?」

「ん?これくらい平気だよ、莉緒嬢」

優しく笑う霜月君。

「おい、お前ら莉緒嬢にまだなんかすんなら俺が許さないよ」

「チッ…桐谷さん!また今度ねっ」

舌打ちして皆で逃げていった。

「霜月君!と、とりあえず、保健室に行こう…っ」
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