ミルクティー
「莉緒ー?どしたのー?考えごと?」

親友の前田紗希が話しかける。

「へっ!?あ、なんでもないよ。…で、なんの話だっけ?」
ヤバい…。全然聞いてなかった。


「もー!彼氏の話でしょ!」

あー…彼氏の話か。

「で、彼氏がどうしたの?」

「だからー、私、昨日彼氏できちゃった☆」

「へぇ…」

「ちょっと莉緒!反応が薄い!」

だって、彼氏とか興味ないんだもん。
というか、男の子に興味がないんだよねー。


そうそう、あたしは桐谷莉緒。高2でいまだに恋を知らない女の子。

「ごめん~。でも本当に興味ないんだもん」

「…仕方ないか…って!ホントは興味くらいあるんでしょ~?」

だから本当にないのに、いっつも聞いてくるんだから…。

「ホントにないっつの!もう、予鈴鳴るから座ったら?」

「はいはーい。またあとでねー」

「うん」

ホント、なんで男の子なんかに興味があるんだろ?
よく分かんない。

キーンコーンカーンコーン ガラッ

「よーし、全員席に着いてるかー?」

あ、担任来た。

皆この時点で座るんだよね、偉い!
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