ミルクティー
それから5分間、お互い無言だった。

先に口を開いたのはあたしだった。

「あのー…なんで今日、あたしなんかに話しかけたの?」

「んー?だって、前から話したことなかったし、可愛いなーって思ってたから」

可愛い?あたしのことを?

「冗談でしょー。からかわないでよ」

ケーキを一口食べる。甘くて美味しい。

「冗談じゃないよー。けっこう前から見てたけど、今日マジで本気になったよ」

冗談でもビックリしたあたしは思わずフォークを落としてしまった。

「お客様!大丈夫ですか!」

店員さんがすばやく拾ってくれた。

「す、すいません」

「莉緒嬢ビックリしすぎー、ホントに可愛いー」

「霜月君!からかわないでって言ってるでしょー」

絶対、信じない。きっとろくなことないから。

「あ、莉緒嬢に聞きたいことあるんだけどさ、いい?」
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