ミルクティー
今は落書き中。だけど、あたしはさっきのことが気になって仕方ない。

隣で楽しそうに色々描いてるけど、あたしはあんまりその気になれない。

「莉緒嬢!見て!一応ちゅープリ!」

あ、『一応』ちゅープリなんだ、これ。

「そうだね…」

一応でも、ちゅープリって彼氏とかとするものだし、複雑な心境だな。

『落書き終了まで、残り10秒です』

あ、終わっちゃう。

急いで描かないと!って、ほとんど描いてないけど。

『終了でーす。ただいま印刷中です。赤外線通信される方は赤外線受信コーナーにどうぞ』

「莉緒嬢は受信する?」

「あたしはいいや」

複雑すぎる心境のせいで、正直、受信はしたくなかった。
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