ミルクティー
「別にあたしだって抱きつきたくて抱きついたわけじゃないのっ!」

思わずちょっと怒鳴ってしまった。

「…お前な、だったらもっと人目を気にしろ。クラスの女どもがお前のこと睨んでたぞ。」

そのうちなにかされるぞ。って表情を変えずに言う龍。

「あたしだって…っ、そんなのヤダよ!でも、侑斗が…っ」

もう…涙目になってきて喋りづらくなってきた。

「…じゃあさ、『仮』でいいから、付き合ってみねーか?」

え…?は?今なんて…。

「そうすれば、霜月も莉緒に彼氏いるって分かったら諦めるだろ」

確かに…、それはそうかも。でも、仮で付き合うなんてそんなことしたくない。

「でっ…でも、龍に迷惑かかるし…」

「そこは…心配するな。そういうのは覚悟してる」

「それに、俺は莉緒が相手なら『仮』でも付き合っていいと思ってる…」
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