ミルクティー
「ねぇ~、今日も侑斗と中村君かっこよかったよね!」

そして、いつものように紗希が話しかけてくる。

「いいなー、侑斗とは話せるけど中村君とは話せないからなぁ」

あたし、そういうの興味ないのにいつも話してくる。

「頑張れば中村君とも話せるんじゃない?でも、あたしには絶対、縁のない人たちだからさ!」

「そう?じゃ、莉緒、私用事あるからちょっと先生のとこに行って来るね」

「はーい、いってらっしゃーい」

紗希は足早にいってしまった。

さてと、やることもなくなっちゃたし、何しようかな…

「ねぇ、莉緒嬢ー、今1人?」

「え?あぁ…うん?」

え…霜月侑斗!?なんで?あたしに話しかけてんの…?
って、莉緒嬢ぉぉぉぉぉ!?

ホントに女たらしみたいな呼び方してくるし。

「だったらさ、俺と話さない?俺、莉緒嬢と話してみたかったんだよねー」

うっわ、あたしはあんまり話したくないし。

「…ごめん、あたしとじゃなくてほかの人と話してくれない?」

「なんで?俺は莉緒嬢と今、話したいんだよ?いいじゃん、ちょっとだけー」

と、言ってさりげなくあたしの手を握ってくる。
さすが、女子の扱いに慣れてるだけはある。

「ちょ…手握らないで!」
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