ミルクティー
龍side

「え?なんのこと?」なんて本当に分かってないような表情で言う莉緒。

つい俺はイライラして莉緒を屋上のフェンスに押し付けた。

「…っ、なんでお前は分かんねぇんだよ…。お前がそうやって愛想振りまくから…」

「龍…?痛い…。離して……」

なんで気づかなんだよ。

必死に逃げようとしてるのが分かる。そして、俺と目を合わせないようにしてることも。

「今は…っ、俺のものなのに…。霜月なんかに愛想振りまくのはやめろ…」

「でも、それは『仮』でしょ…。本当に付き合ってないんだから龍にそこまで言う権利なんてないっ!」

それに、愛想なんて振りまいてないっ!って怒って言ってる。

「……わりぃ。言い過ぎた。忘れろ」

そういって、莉緒を離した。

「龍?だ、大丈夫?」
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