先生、大好き 前編
会話
授業が始まってからも、先生と話すことといえば勉強のことばかり。
しかも、入学したてで声をかけることもほぼなかった。
先生のことは名字で呼んでいて、学校内を歩いているとき偶然会ったから呼んでみたら「おぉ…」って、「誰?」って顔されてちょっと悲しかった。
入学したてで名前を覚えてもらえてないのはわかるけど、せめて笑顔が見たかったよ。
先生と気軽に話しはじめたのは、先生にあだ名がついてから。
あだ名は「サ○ン」
「サ○ン」って呼べば笑顔で反応してくれて、この頃ようやく私の名前も覚えてもらえて「織花」って呼んでもらえるようになった。