僕が卒業する理由
3.



僕が卒業する理由。


理由なんて要らない。それを求めるから、遠ざかっていく。
誰の為でもなく、自分の為でもなく。
卒業の場で、卒業する事を思い悩む人間がたくさんいればいるほど、とてつもなく人間くさいものだと思えてきた。


何もなかったのならば、創る事から着手し、いつの日か誇って飾れる人生にしたいと思う。


僕の人生が終わり始まるのだ。つまり卒業。


僕はこの空白に終止符を打つ。
誰かに影響を与え、必要とし、必要とされ、自分らしく気ままに、そして取り繕わず、描いたままの世界じゃなくたっていい。

そこに可能性があれば見いだし、大切に大切にとっておく。


そしていつの日か苦笑いできるように古びていく。そんなくだらなく、楽しそうな人生を夢見て、自分自身を卒業したいと思う。

追い風なわけでもなく、無風と静寂のなか、僕の人生はゆっくりと動き出したんだ。

end
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