恋する距離
――おまけ――


俺は最近気になる子がいる。




隣のクラスの女の子。




部活の時、下校している彼女を見るのが俺の日課。




この前、昼休みに食堂でメロンパンを抱えて歩いてるのを発見した。




それから俺もずっと食堂でカレー生活!




今日も彼女はニコニコとパン売り場に並んでる。




「ホントみのりって、食堂のメロンパン好きよね……飽きないの?」


「だって好きなんだもんメロンパン♪」




うっ……。
俺、メロンパンに嫉妬しそう。




「和樹って、毎日カレー食ってて飽きねぇの?」




俺が横目で彼女を見つめてたら、横から友達の声が聞こえた。




これは……、あの子と同じ台詞が言えるチャンスじゃないか!?




「好きなんだからいいだろ!」




ふっ……、言ってしまった♪




これで俺は彼女に一歩近い……
「おんなじ台詞言っても彼女との距離は近づかないわよ?」



げっ、クソ姉貴!




「アンタ本当に馬鹿ね? せいぜい頑張りなさい」




姉貴は俺をおもいっきりさげずんで見た後、馬鹿にしたような笑顔で帰っていく。
いきなり現れて、いきなり帰るなよ!




「何々? どーゆうこと?」



友達の質問責めに、俺が恥ずかしさをごまかしてたら、いつの間にか彼女の姿が消えてた。




俺の昼休みの楽しみがぁぁぁぁ!!




クソぅ……。
こうなったら、彼女と仲良くなってやる!



この前、姉貴に相談した
[ボール拾ってください]作戦を決行して……。




――END――


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