1970年の亡霊
「手袋……と言っても公務中じゃないから持ってないか。やたらにその辺の物に手を触れない方がいいわよ。で、それ何処に?」
三枝は、台所の隅にあったと、落ちていた場所を指差した。
「多分、揉み合っていた時に飛んだのでしょう」
「見せて」
手に取ると通話中になっている。
耳に当てると、ツゥーと切られた状態になっていた。
三山はハッとした。
共犯者の可能性……。
ゼロでは無い。
侵入者は死んだ男一人だけかも知れないが、ひょっとしたらアパートの周辺に見張り役が潜んでいた可能性も考えられる。
三枝から連絡を受けて、既に一時間近い。
という事は、共犯者は逃げたか?
いや、まだこのアパートをじっと監視しているかも知れない……
「ケータイで外から指示を受けていたのでしょうか?」
三山は突然メモリースティックを抜き、パソコンを小脇に抱えた。
「三枝君、一先ずここを出ましょ」
三枝も何かを感じ取ったようだ。
「その前に……」
と言って、三山は自分のケータイを取り出した。
「夜分すみません、三山です……」
彼女が掛けた相手は、加藤であった。
三枝は、台所の隅にあったと、落ちていた場所を指差した。
「多分、揉み合っていた時に飛んだのでしょう」
「見せて」
手に取ると通話中になっている。
耳に当てると、ツゥーと切られた状態になっていた。
三山はハッとした。
共犯者の可能性……。
ゼロでは無い。
侵入者は死んだ男一人だけかも知れないが、ひょっとしたらアパートの周辺に見張り役が潜んでいた可能性も考えられる。
三枝から連絡を受けて、既に一時間近い。
という事は、共犯者は逃げたか?
いや、まだこのアパートをじっと監視しているかも知れない……
「ケータイで外から指示を受けていたのでしょうか?」
三山は突然メモリースティックを抜き、パソコンを小脇に抱えた。
「三枝君、一先ずここを出ましょ」
三枝も何かを感じ取ったようだ。
「その前に……」
と言って、三山は自分のケータイを取り出した。
「夜分すみません、三山です……」
彼女が掛けた相手は、加藤であった。