海風~駆け抜けた青春~
Period1~夏~
スプラッシュ
-7月中旬の真夜中
あたしは、今男の部屋にいる。
何でかって?
そのくらい、自分で考えられるでしょ?
えっ?
わかんない?
仕方ないなぁ…
実はね…
「おい、海波。誰に向かって言ってんだよ。
そういう誤解を招く言い方すんな。
日課の家出だろ。」
「何よ、バカ陽。日課とまではいかないし。
ってか、いつもこんなんだから、今日は別の雰囲気を作ろうと思ってさぁ…」
「はぁ…
海波、今日はいつお帰りになられるのですか?」
陽はあたしに麦茶をくれる。
「ありがと。
うーん…後30分したらかなぁ。げんこつくらわない程度にぼちぼちと。」
あたしは一気に麦茶を飲み干す。