海風~駆け抜けた青春~
タンクトップにデニムのショートパンツ。
腰まである髪は頭の上でまとめてある。
どっか変かなぁ?
まぁ外出には適さないけど。
「なんか変?」
あたしは陽を見て、首を傾げる。
「バーカ。仮にも健全な男子高校生の部屋だぞ。
何かされるとか考えないわけ?」
陽は呆れた風に言った。
「あははっ、ないない。
だって陽でしょ。間違っても、あたしのこと押し倒すとかないから。
それがわかってるから安心して来てんじゃん。」
あたしは不敵に笑って見せた。
「まぁ…間違っても海波だけは襲わねぇよ。」
「それって、あたしに魅力がないってこと?」
あたしは睨みながら陽に近付く。
「何?お前は襲って欲しいわけ?」
陽は微動だにしない。
「そう言ってんじゃないでしょ。
男からそういうこと言うのは良くないと思う、よっ!」
あたしは陽の頭を団扇で叩いた。