海風~駆け抜けた青春~
「はぁ…
そろそろ帰んないと頭に雷落ちんぞ。」
時計を見ると、12時を回っていた。
「やっば!また海咲[ミサキ]ねぇの話される!
じゃあ、あたし行くねぇ~。
今日もおじゃま様でした。」
あたしは素早く立ち上がり、そそくさと陽の部屋を出る。
「気ぃ付けて帰れよ。」
「外に出んのは30秒くらいでしょ。そんな心配いらないし。」
あたしは階段を下りながら言う。
「おばちゃん、おじゃましました。」
リビングにいるおばちゃんに挨拶をし、あたしは陽の家を後にした。