蓮の苦悩
俺は露天風呂の鍵をもらいに
フロントへ向かう
予約時間を確認し
使用の注意を受ける
本館と離れた建物なので
鍵をしっかりかける様に言われた
そしてドアの外に使用中の
札をかける事など…
俺は鍵を受け取り
麗奈の手を繋ぎ地下に下りた
大浴場の横に露天風呂に向かう
ドアがあるらしい
ドアを開けると外に通じていた
足元には小さな明かりが燈り
庭園の中を歩いていく
外は湖の波の音しかしない
時折虫が鳴くだけで静かだった
月の光は湖を照らしていて
とても神秘的だ…
横には麗奈がいるが
お互い会話をする事無く
ただ歩いた
少し歩くと小さな平屋の
建物が見えてきた
これか?
……………………
……………
……ガチャ
ドアを開けると中の電気が
自動的に点いた
板張りで棚が設置されており
ここが脱衣所である事がわかった
途端に麗奈がそわそわする
"あの…もしかして混浴?二人だけ…なの?"
"そうだよ…さぁ入ろ?"
"あ あの一緒に入るの?"
後ろ向いて待ってだなんて
恥ずかしがるなよ…
俺だって恥ずかしいのに