Black Children
それに本当に1人ぼっちで孤独なわけじゃない。

「おーい、亮!」
「聖也!」
「亮、おはよ~」
「雫も!」

外から聞こえる声に反応して、窓から顔を出す。
そこにいたのは同じ制服を着た男女2人。

川原 聖也(カワハラ セイヤ)
花園 雫(ハナゾノ シズク)

昔からの幼馴染で、家族ぐるみの付き合いだった。
2人の両親も既に亡くなっていた。
俺の両親と一緒に。
たまたまなのか、そうでないのか。
それはわからないが、長い付き合いなのだ。
三つの家族が一緒に死んだことは、
別に悪いことではないと全員そう思っていた。
< 4 / 6 >

この作品をシェア

pagetop