イケオタ
「聞こえたナリかウリュウ氏」

「聞こえたナリよクリマンジュウ氏
我々の事をキモオタクと。」

ウリュウとクリマンジュウと言うオタク達は翔の方へ向き直した

「キミは誰ナリ!!

お呼びでは無いナリ」

「そうだ!!

ウリュウ氏の言う通りナリ」

オタクのウザい絡みに翔は必死に耐えた

「お、俺かぁ〜
翔ってんだけどこいつら俺らの連なんだよ
困ってんだからやめてやれよ
なっ!!」

翔は笑顔を作ろうとしているが逆に怖いと奈瑠は教えてやりたかった

「う、ウリュウ氏
この人なんか怖いナリ」

「クリマンジュウ氏
怖がってはいけない…
こちらが怖がるから相手は図に乗るの…」

「誰が図に乗ってるって?」

今にも噛みつきそうな目でオタク達をを睨んだ

「図に…ずに…ズニ…
ズッキーニ」

変な汗をかきながらウリュウと言うオタクは意味不明な事を口走った

「クリマンジュウ氏…
ず、ズッキーニ食べたくなったよねぇ〜」

「ぬっ!?
あ、あぁ〜
なったナリなったナリ
食べに行くナリよ」

「そうだね
急ごうか」

2人のオタクが振り向いて去ろうとした時
奈瑠が声をかけた

「なぁ〜
カメラ譲ってくれないかな?」

「えっ!?」

それに続いて翔も加勢した

「えっじゃねぇ〜よ
このまま帰れると思ってたわけ?
ちゃ〜んと謝罪してカメラ置いて行きな
あっ!!
2つともだぞ」

オタク達は少しの間カメラを見つめていたがやがて意を決したような顔をした

「ごめんナリ
これで許してほしいナリ」
「もうこんな事しないナリ
許してほしいナリ」

「テメェら本当に反省してんのか…」

つくづく呆れた奴らだと翔は思いつつもカメラを没収した

「よしっ!!
行っていいぞ」

「は、はいナリ
さらばナリ〜」

「あっ!!
クリマンジュウ氏
待ってくれナリィ〜」

オタクは走って人混みへと消えていった





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