イケオタ
「こ、ハァハァ、ここか・・・」

不正オタの話していたと思わしきトイレの前で奈瑠は一つ深呼吸をした

「よし!!」

呼吸がととのったところで奈瑠はトイレに入ろうとした

「んっ!?」

一歩目を踏み出し二歩目に差し掛かろうとしたとき奈瑠の足は止まり代わりに頭の中がフル回転しだした

どっち・・・

どっちに入ったんだろ

公共のトイレはたいがい左右に男女で別れている

奈瑠はその境で立ち尽くしていた

神崎は女の子だしまさか男子トイレには・・・

でもそうなると・・・!?

あいつらまさか!!

あいつらとはもちろん先程奈瑠に捕まった二人のオタクである

奈瑠の頭の中は今、ハレンチ行為をにやけながら行う二人のオタクの姿でいっぱいだった

そんな事を頭でエンドレスしていると男子トイレから二人の中学生が出てきた

「なぁあれぜってぇ女の声だよな」

「だよな、お化けじゃね」
「ばぁ〜か、昼まっから出るかよ」

「だよなぁ」

大声で笑いながら中学生は去って行った

そして奈瑠は急いで男子トイレに駆け込んだ・・・



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