イケオタ
もえぇぇぇ!!

つ、つつっ、ツンデレェェ!?

可愛すぎる、そんな子猫見たいな瞳で見詰められたら・・・

はっ!?

だ、ダメだ!!

こんな時になんてこと考えてるんだぼくは!!

バカ、ぼくのバカバカバカ・・・

奈瑠の頭の中の格闘はそう長くはなかった

「そ、そうだ神崎さん!!
さっきからぼ、俺のこと君付けしてくれてるよね
なんかくすぐったいからさ奈瑠でいいよ
普段はフルネームで呼ばれるか名字だし、ね!!」

「えっ!?
でも・・・」

「友達だしさもっと親しくしてもいいんじゃない?」
「・・・私の事友達って思ってくれるの!?」

「もちろんだよ!!もしかして迷惑・・・かな?」

奈瑠の問いに神崎は顔をブンブンと横に振った

「ホント!?よかったぁ」

キラキラ輝く奈瑠の笑顔を見ていた神崎はさっきまでのモヤモヤがとても小さな、たわいもない事だと思えてきた

そして糸が切れたかの様に涙とトビッキリの笑顔が溢れてきた

「ど、どど、どうしたの神崎さん!?」

神崎の涙に戸惑う奈瑠はあたふたしながら、どうしたの!?大丈夫!?を連呼していた

神崎は、右手で涙を拭いながらアワアワしている奈瑠の唇にそっと人差し指を当てた

「大丈夫よ、あと神崎さんじゃなくて友里恵でいいわよ。奈瑠」

あまりにも予想外の行動に奈瑠は固まり、さらに神崎自身自分のやっていることに恥ずかしさが込み上げてきた

「あっ、いや、は、はやくいくわよ奈瑠!!」

いそいそと出ていく神崎の言葉など全く聞こえていない奈瑠が唯一分かっていたのは・・・

「・・・しょっぱい」
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