甘酸っぱい彼
あたしたちはその後、教室に戻ると怒られて職員室に同行された。先生の長いお説教にあたしたちはウトウトしながら聞いていた。説教が終わってあたしたちは屋上で話すことにした。
「しかし・・・。あの、オッサン。話長いわぁ・・・。首が折れそうやで。」
「ホントっ。長いわよぉ~・・・わかりましたって何回言ったかしら・・・。」
「緊張して・・・心臓が今にも飛び出そうだったよっ。・・・修は?」
「俺はほとんど別の事考えてた・・・。」
「別の事って?」
あたしは首を傾げて修の顔を覗き込んだ。
「お前には関係ない。それより、お前さぁ。」
修はあたしの目を強く見てきた。その仕草にあたしはドキドキした。
「俺ら三人で話して決めたんだけど。・・・お前、今日からいつメンな。」
「えっ・・・!? いつメンって、いつものメンバーってこと?」
「あぁ。・・・どうせお前、つるむ奴いねーだろ?」
「・・・いません。」
「じゃぁ、決定。」
三人は声を合わせて言ってきた。

あたしはこれから・・・このメンバーといつもいるって事? なんか・・・思いやられる・・・。

「行くぞ。」
修の声で我に返り急いで三人について行った。


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