甘酸っぱい彼
「修!!」
みんなは顔を上げると大きな声で修の名前を呼んだ。
「うっせぇなぁ・・・。」
「うっせぇじゃないわよ! みんな、修のこと心配してくれてたのよ?」
修のお母さんは泣きながら修を叱った。
「サンキュ。・・・でも、先生の話によると血の量は多かったけど傷は浅かったらしい。桜田は・・・相沢の事、本気で殺そうとは思ってなかったみたいだな。」
修はそう言うとあたしを見た。顔が熱い、多分顔が赤くなってる。あたしたちが話していると看護師さんが来た。
「ではそろそろ病室に向かいますので、失礼いたします。お付き合いする方はご一緒にお願いします。」
あたしたちは顔を見合わせた。すると菜生ちゃんがあたしの肩をつかんだ。
「百季ちゃんは修と一緒に行ってあげて。あたしたちは帰るね。」
菜生ちゃんはそう言うとみんなを連れて行ってしまった。パッと修を見るとこっちを見ていたんだろうか、スッと顔を逸らして顔を赤くしてる。あたしは看護士さんについていった。
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