ただ「好き」って言いたくて。
ああ、だめだったんだ。
わかってたけど。
読みたくない。
でも、読みたい。

恐る恐る封筒を開ける。
中には、きれいな模様の青い便せんが2つ折で入っていた。

『柚紗ちゃんに。
こんにちは。いきなり手紙書いてごめん。
もう高校には慣れた?体育祭の部活で一緒になって、俺はすっごい頑張ってた柚紗ちゃんを、先輩としても、男としても支えてあげたいと思う。
もしよければ、俺と付き合ってください。
  市松 翔太』
え・・・?
何?この見覚えありまくりの文章。
どーゆーこと??
「ちなみに、こっちは渡してないよ。」
睦姫先輩はうちのピンクい封筒をひらひらさせた。
え・・・?
てことは?ん・・・?
「・・両想い・・・・?」
「ん、そ。」
そんなッッッ
そんな軽い言い方ってあるんですか?!
「何がどこでどうなった?!」
「いやぁー、翔太も柚紗のこと好きだったみたいなんだよなぁ。
こっち渡そうとしたら『これ。柚紗ちゃんに渡しててって。」
あまりに嬉しすぎて、実感がない。
とりあえず睦姫先輩に翔太先輩のメアドを教えてもらって、家に帰った。

『To,翔太先輩
 柚紗です。
手紙ありがとうございました。
私も翔太先輩が好きです。
よろしくお願いします><
       柚紗』
< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop