プラネタリウム
ルーズリーフを覗き込んで、俺はひとつ瞬きした。

『なにしてんの?』

『みんなの名前書いてるの。覚えようと思って』

『ふーん…』

何にでも一生懸命で、真っ直ぐで。
花野は2組ですぐに中心的な位置に立って、ぎくしゃくした空気を和らげた。

入学早々、すぐに仲良くなれるわけがないと思っていた俺は、だから少しついていけないときさえあった。

『悠紀くんはなんて呼ぼう?高校の時、みんなになんて呼ばれてた?』

『え?…、ハルとか、日沖って呼び捨てとか。まあ色々』

『びみょー…』

苦い顔をする花野。
花野はコロコロと表情を変える。

『ハルちゃん!はどう?』

『変わんねーじゃん』

『うん、よろしくハルくん』

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