俺様王子と泣き虫姫ちゃん



「ふっ…おほほほ…」


楠見のお母様は口を押さえて笑った。


「御冗談が上手いこと。」

「いや…本当です…。」


その瞬間お母様の目が変わった。
明らかに怒っている目。


「海斗、今すぐ、私の目の前で別れなさい。」


―――――…
やっぱり。
あたしはここに来てはいけなかった。



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