俺様王子と泣き虫姫ちゃん
「なによ。」
「楠見海斗だあ?てめえ何様だ?」
「あたしは佐川このみ。何様でもない。だから何よ!?」
「“様”つけろ、てめえよりは偉いんだよ、おれはよー。」
はっ・・・
とんだお坊ちゃま。
礼儀も知らないの?
あたしはクスっと笑って、楠見海斗にビンタした。
「・・・ッて・・オイ!何してくれてんだよてめえ!!」
「いい?よく聞いて。あたしはてめえじゃない、さ・が・わ・こ・の・み。それともう1つ、あたしはあんたの女じゃない。じゃあね。」
「オイ!!待てよ!」
腕を掴まれたが思いっきり振りほどいてあたしは教室に向かった。